皆さんはクレアチンという名前のサプリメントを聞いたことはありますでしょうか?
筋トレを初めて、サプリメントにも興味を持ち始めた方なら聞いたことがあるかもしれません。
また、まだクレアチンというワード聞いたことがない方も、今後筋トレを継続して行けばいつかは耳に入れる言葉かと思います。
今回はこの筋トレサプリの定番であるクレアチンについて解説していきたいと思います。
クレアチンを簡単に説明すると、「短時間の瞬発的なパワーのもととなるもの」です。
みなさんは、「あと少しでベンチプレス〜kg挙げられたのに...」という経験をしたことはありませんでしょうか。私はよくあります(T_T)
クレアチンはこのような場面で一助となってくれる可能性のあるサプリメントなのです。
クレアチンに期待できる効果
クレアチンに期待できる主な効果は先程述べたとおり、筋力向上です。
ですので、筋肥大を目的としている場合にクレアチンを摂取してもそこまで期待している効果は望めないのではないでしょうか。
しかし、
クレアチン摂取→筋力向上→扱える重量UP→筋肥大
のように直接的ではありませんが、間接的に筋肥大の効果を狙うことはできると思います。
クレアチンを摂取する価値はあるか?
結論
あると思います。
私自身はクレアチンの効果を実感したことは残念ながらありません。
しかし、クレアルカリンを飲んだ時は効果を即体感できました。(詳細は後述)
効果についての検討
国際スポーツ栄養学会(ISSN: International Science of Sports Nutrition )というアメリカの様々なサプリメントに関する研究を行っている団体によるとクレアチンは、「効果に対して強力な科学的根拠があり、明らかに安全である」と評価されています(以下表参照)。
出典:https://jissn.biomedcentral.com/track/pdf/10.1186/s12970-018-0242-y
※原文は英語ですが便宜的に和訳したものを掲載してます。
クレアチンはたしかに効果のあるサプリメントとして普及しています。僕の周りの筋トレ友達もほとんどの人がクレアチンを飲んでいます。上記の引用した論文の著者らもクレアチンを以下のように評価しています。
In our view, the most effective nutritional supplement available to athletes to increase high intensity exercise capacity and muscle mass during training is creatine monohydrate.
和訳:「我々の見解は、クレアチンはアスリートにおける高強度の運動パフォーマンス向上および筋肉増量をさせる上で最も効果の高いサプリメントだ」
また、多くのパワーリフティングの選手の方々も愛用しているサプリメントだそうです。
しかし当然ながら、すべての人に確かな効果がある訳ではなく、反応には個人差があります。(私は効果を体感したことがありません)
生まれつき体内に多くのクレアチンを蓄えていたり、肉などの食品からもクレアチンを摂取することができることから、食事の量によっても体内に蓄えているクレアチンの量には個人差があると言われています。
表をよくみたら中央の筋肉増量効果の欄にもクレアチンと記載されています。これは先ほど説明した筋力向上効果がトレーニングの強度をあげることより得られる恩恵のことではないかと僕は推察しています。
安全性についての検討
クレアチンは安全なサプリメントであると考えられています。過剰な摂取は肝機能などに障害を及ぼすと言われていたりもしますが、それらについての確かな科学的根拠はないみたいです
しかしクレアチンは筋肉内に水分を溜め込む作用があります。
これにより、クレアチンを摂取している期間に少し体重が増えたり、水分摂取が不十分であると筋肉が攣ったりするとも言われています。
僕はクレアチンを摂取する習慣があり、一日の水分量は推定で食品と水分合わせて4〜5L程摂取していますが、体重増加などの変化を感じたことはありません。
大切なのは、摂取量を推奨の範囲内に収めることなのではないでしょうか。
その摂取量と飲み方については後ほど紹介します。
研究の紹介
クレアチンの効果を検討した研究はたくさんあります。
今回はその中でも僕が面白いと感じた研究をひとつ紹介したいと思います。
なお実験の説明は少し難しい部分もあるので大事な部分だけピックアップしてわかりやすいように簡略して説明しています。
Hoffmanらは33人の男性被験者を対象にサプリメントを摂取させ、摂取前後でベンチプレスやスクワットなどのマックス重量を測定し、比較しました。
グループは、
P:プラセボ摂取群*
C:クレアチン摂取群
CA:クレアチン+ベータアラニン摂取群
に分けられ、10週間摂取させた。
*プラセボとは運動能力向上に関係のない物質(少量のカルシウムや小麦粉などが用いられたりする)をサプリメントに見せかけて被験者に摂取させるもの。実験などで対象のサプリメント(この研究でいうとクレアチン)の効果を確かめたいときに、セットで使われることが多い。
ベータアラニンについては別の記事で解説しているのでよければそちらにも目を通してみてください。
その結果、
筋肉増加率と体脂肪減少率においてはCA群が有意に高い値を示し、
最大筋力においてはCA群とC群が有意に高い値を示した。
この研究の結果より、
クレアチンは運動能力向上に効果的であり、ベータアラニンと組み合わせて飲むことでより強い効果を期待できることが示唆された。
おすすめの飲み方と自身の経験
おすすめの飲み方
まずクレアチンは体内のクレアチンの量を増やすために「ローディング」という期間を設けるのが一般的です。
ローディングというのは一定期間少し多めの量を飲んで体内に溜め込むというような考え方です。
クレアチンの場合ですと、1日に5gを4回ほどに分け、一日合計20gほどの摂取を5〜7日続けると体内のクレアチン濃度は最高値に達すると考えられています。
なので私はローディング期間は、
- 起床直後のプロテインに混ぜる
- トレーニング中のドリンクに混ぜる
- トレーニング後のプロテインに混ぜる
- 就寝前のプロテインに混ぜる
というような方法で20gを満たしていました。
5〜7日のローディング期間が終了したらあとは毎日5g摂取するだけで体内のクレアチン濃度を一定に保つことができると考えられています。
ローディング期間終了後の摂取タイミングはいつでもいいと言われていますが、糖質とタンパク質との同時摂取で吸収力が高まるとも言われていたりもするので、僕はトレーニング後のプロテインと糖質であるマルトデキストリンに混ぜて飲んでいます。
クレアチンですが、水に溶けない製品が多く、口の中に残りやすいのが難点です。ですので、プロテインなどに混ぜてシェイクし、クレアチンが沈殿して残るのを防ぐためにすぐにプロテインを飲み切ることをおすすめします。
自身の経験
僕自身、クレアチンを飲んで筋力が向上したかって言われると、あまり体感していません。
しかしクレアチンの別の形態であるクレアルカリンは飲んで効果を感じることができました。
クレアルカリンとは簡単にいうと、
・クレアチンの上位互換
・ローディング期間が不要でトレーニング前に飲むと効果を感じることができる
とされているサプリメントです。
僕はこれを飲んでトレーニングがどう変化したかというと、レップ数が伸びました。
例えば8回しか挙げることのできなかった重量で10回挙げられるようになったりし、「最後のもう1レップ...!」が明らかに粘れるようになりました。
今では他のサプリメントも飲んでいて正直何が効いていて何が効いていないのかあまりよくわかっていない状態なので、少しづつサプリメントを減らしていったりもしています笑
まとめ
今回はクレアチンについて解説しました。最後に重要なポイントだけまとめます。
- クレアチンは瞬発的な筋力向上に効果的
- クレアチンを飲む場合、1日に5gを4回に分けて、計20gの摂取を5〜7日ほどローディングするのが一般的である
- ある研究によるとベータアラニンと組み合わせて飲むことでより強い効果が得られる可能性がある
- 上位互換とされているローディングが必要ないクレアルカリンという形態のクレアチンも存在する
非常に安価で続けやすいサプリメントなので興味がある方は是非試してみてください!
今回は以上になります、ありがとうございました!